トイレの排水方式は「壁排水」と「床排水」の2つに分けられます。
大手メーカーでは、どちらの製品も取り扱っていますが、具体的にどのような違いがあるのか紹介します。
まず、床排水とは、一軒家やマンションなど建物の構造を問わず、幅広く採用されている排水方式です。パイプを床下に通し、排水を行うため床排水と呼ばれています。
一方の壁排水とは、パイプを壁に向かって通し、排水を行います。この壁排水方式は、主にマンションや集合住宅で採用されていることも、特徴の一つであると言えます。
大手メーカーではどちらの方式も採用しています。これらの排水方式の違いは、便器の交換に関係してきます。まず、床排水の場合、便器交換時は便器の背面壁から排水口の中心までの寸法で、商品を選ぶ必要があります。壁排水の場合は、床から壁の排水口の中心までの寸法で商品を選びます。
大手トイレメーカーには、壁排水モデルの商品が多数存在しています。ここでは、床排水ではなく壁排水を選ぶメリットを紹介していきます。
壁排水には、「サイホン式」や「サイホンゼット式」というモデルがあり、これらのモデルは常に便器に多くの水が溜まっているという特徴があります。これらのモデルのメリットとは、ずばり、直接汚物が便器に付かないことです。水が多く溜まっているので、便器を汚しにくく、清掃も簡単に行うことが出来ます。また、排水時の水の量が少ないため、節水にも繋がるというメリットがあります。
マンションに壁排水が多用される理由として、室内空間の確保が挙げられます。床排水の場合、部屋の床下にパイプを通すため、床が厚くなり下の階の天井が低くなってしまいます。壁排水であれば、配管にスペースを必要としないため、その問題も解決できるのです。また、見た目にもとてもシンプルでスタイリッシュな空間を演出できます。大手トイレメーカーの壁排水とは、住む人に様々なメリットを与える排水方式なのです。
大手トイレメーカーは、スタイリッシュで機能的な壁排水モデルの商品を多数展開しています。その中でも、TOTOの壁排水モデル「ピュアレストMR」やINAXの「アメージュ便器床上排水用」は高い機能性とスタイリッシュなデザインを兼ね揃えたオススメの便器です。
まず注目するポイントは、高い洗浄能力を保ちつつ、節水を実現していることです。TOTOでは独自の洗浄方式を採用することにより、4.8Lという超節水を可能にしました。超節水とは、従来品と比較して年間約14,200円もの節水を実現していることを示します。その他にも、ユニバーサルデザインを採用していることも特徴の一つです。