札幌式トイレとは、トイレの角に中央に向けて便器を配置して、その左右上部にコーナーの左右の壁を支柱とする可動式手すりを取り付けたタイプのトイレです。
このトイレは便器だけでなく、その周辺に三角形の座面を確保したことによって、車いすの方や寝た状態で用を足す方でも使いやすい設計になっています。
開発した会社の所在地が札幌であることから札幌式トイレと呼ばれるようになりました。 札幌式トイレの設置は、十分なスペースのトイレに備え付けるだけですので時間的にはそれほど必要としません。
ユニットの価格は50~200万円といくつかの種類がそろっており、自宅の広さや予算などで選ぶことができるようになっています。いずれも使い勝手の良さはそれほど大きな違いがありませんが、一度設置したトイレを札幌式に変更するときには、水道管などをずらす必要がありますので、予め工事の予算に含んでおいたほうがよいでしょう。同デザインの手洗いカウンターもあり、車いすで用を足した後に、自分で手を洗うこともできるようになっています。
このトイレの最大の特徴は、バリアフリーのつくりとなっている事。部分的に麻痺のある方や寝たきりの方でも簡単に用が足せるようになっています。トイレの空間を広めにする必要はありますが、その問題がクリアできれば健常者も高齢者や障碍者も快適に利用することができます。そのため、将来的にバリアフリー環境を意識し、リフォームや建築をするときには特におすすめなのです。 例えば、二世帯・三世帯住宅をお考えの方、在宅介護を検討されている方など、札幌式トイレという選択肢もありかもしれません。