これまで、井戸ポンプについて5回にわたってお届けしました。
その中でも、高出力で注目を浴びているのが「ジェットポンプ」というポンプです。
一般的な浅井戸のポンプでは、8mくらいまで対応可能なため、そこまでの深さの場合は、通常は価格の安い浅井戸用の通常のポンプを利用します。
しかし、8m以上の深さになった場合、通常のポンプでは原理的に水を吸い上げる事が出来ません。そんな時に登場するのが、今回ご説明するジェットポンプとなります。
ジェットポンプは吸い上げ高さが8m以上で、最大で20m近くまで吸い上げる事が可能です。
しかし、その性質上深さが20m以上になってくるとあまり効果的とは言えません。 そのため、利用制限は大抵どの製品も8-20m程度となっています。
また、ジェットを利用するため、当初は運転音が気になり家庭で使うのは難しかったものですが、現在では技術の進歩に伴って運転音も小さくなっており、さらにインバーター方式によって浅井戸と兼用できるタイプもあるため、家庭用ポンプとしてもたくさん利用されています。
また高層マンション等も増え、井戸以外にも水を上にあげる需要は一層増しており、ジェットポンプの利用頻度も高まっているようです。また、値段も以前と比べてかなり安くなってきており、安いものだと6万円程度で手に入れる事が出来ます。 次号では、このように家庭でも利用できるようになった、ジェットポンプの仕組みと原理、構造等の部分を中心にお話したいと思います。