井戸ポンプの分類方法としては、「用途による分類」「運転方式による分類」「形式による分類」といったものがあります。
その中で、「用途による分類」としては、次のようなものがあります。
「浅いものが対象」となるポンプは、地表から水面までの高さが8m以内の浅いものを対象とした揚水に使用するポンプで、その配管は1本からなっています。
簡単に言えば、人間がストローで水を吸うのと同じ原理で、電気を使用するタイプのポンプとしては、最も簡単な工事ですむ方法でもあります。 工事やポンプ取替も深いものを対象とした方式に比べると安価です。
「深いものが対象」となるポンプは、地表から水面までの高さが8mを越えるものを対象とした揚水に使用するポンプです。深いものを対象とするポンプとしては、オーソドックスな方式であり、モーターを利用します。電装・制御部は地上で、水中に吸込管や圧送管をむすんだジェット部分を設置する方式です。吸い上げ高さがおおよそ8m~20m位までが適用範囲となっています。
この範囲ならば、水量も比較的安定して得られます。ただしジェット方式の性格上、あまり深過ぎると十分な水量を得ることができません。また、新規設置時には呼び水が必要となってきます。
ポンプは、できる限り井戸のそばに設置するのが望ましく、運転音も、現在の機種はかなり低く抑えられています。さらに、インバーター方式(直流を交流化に変換し、モーターの回転数を自由に制御する装置)の機種ならば省エネになり、浅井戸と兼用できる機種もあります。