おはようございます。内勤事務担当の滝沢です。
本日のニュースです。
【地域】
「映画館発祥の地・浅草 最後の3館が閉館へ」
約110年前に日本初の常設映画館が置かれた東京都台東区浅草で、最後まで営業を続けてきた映画館3館が21日建物の老朽化を理由に閉館するとの事です。
特別なセレモニーは行わず「映画館発祥の地」は静かに最後の日を迎えます。
閉館するのは、松竹の子会社「中映」が経営する「浅草中映劇場」と「浅草名画座」「浅草新劇場」。
3館のある「浅草六区」地域では再開発が進み、3館が入る建物も築年数が79~85年を数え老朽化が進み、昨年3月の東日本大震災を受け、集客施設の震災対応も見直されていることから閉館やむなしとの判断に至ったとの事です。
浅草には1903年、国内初の常設映画館「電気館」がオープンしました。その後、続々と新館が誕生し最盛期の55年頃には映画館や芝居小屋など30館以上が軒を連ねました。64年の東京五輪をきっかけに家庭にテレビが普及し始めると、人気は徐々に下り坂になり、浅草では同社の経営する5館のみとなりそのうち2館は9月に一足早く閉館しました。
閉館する3館は主に地元の常連客が利用してきました。8月に閉館の知らせを館内に貼り出すと「どこで映画を見たらいいのか」と悲しむ声も寄せられたという。50年近く働いてきた従業員の女性は、「勤め始めの頃は、開館前からお客さんが列を作っていた。2時間立ちっぱなしで切符を売ったのを覚えている。思い出すのは楽しいことばかり」と懐かしんでいました。
浅草名画座は、最後の上映作に「男はつらいよ 寅次郎紅の花」などシリーズものの最終作3本を選ばれました。浅草新劇場は三船敏郎さんら出演の「待ち伏せ」など3本で浅草中映劇場は「メン・イン・ブラック3」など洋画2本を上映。いずれも静かに閉館を迎えたいとの思いから、あえて閉館セレモニーは行わないという事です。
映画雑誌「キネマ旬報」元編集長で、映画評論家の白井佳夫さんは「映画が娯楽の王様だった時代、人々は毎週のように上映される新作を心待ちにしたものだった。3館の閉館は、娯楽の形が時代とともに変わった象徴といえるだろう。これも時代の趨勢すうせいだが、浅草から映画館が消えることには郷愁を覚える」と話しています。
【サイエンス】
「美しいチョウには毒がある 羽に神経毒」
東南アジアのチョウの羽から猛毒が見つかりました。海にすむ巻き貝の毒と同じ成分でした。カエル、トカゲ、アリなど天敵から身を守るのに役立てているとの事で米科学アカデミー紀要に発表されました。
オーストリアの研究チームは、フィリピン、インドネシア、マレーシアで採集したツマベニチョウというチョウの羽や、幼虫の体液の成分を分析しました。この結果、イモガイと呼ばれる猛毒を持つ貝の毒と同じ成分が見つかりました。ツマベニチョウは大型のモンシロチョウの仲間で羽を広げると10センチ近く有ります。日本でも沖縄や九州の一部に分布するとの事です。
イモガイの毒は、生物の毒としては最強レベルの神経毒で、貝は魚などの狩りに役立てているほか、ダイバーらが貝に刺されて死亡する事故も多発しています。一方、モルヒネが効かない痛みを抑える鎮痛剤にも使われています。恐竜SF映画「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」では恐竜を倒す武器の弾に使われていたとの事です。
【地域】
「幻想 大海に浮かぶ親子龍 京都・高台寺で試験点灯」
豊臣秀吉の菩提(ぼだい)を弔うために正室北政所(きたのまんどころ)が創建した高台寺(京都市東山区)で18日夜、境内のライトアップの試験点灯がありました。瓦1500枚を使って表した「親子龍(りゅう)」が大海に見たてた庭に浮かび上がりました。
親龍は全長37メートル、子は25メートルです。荒れる大海を泳ぎ切る親子龍の力強さや家族愛を表現しています。寺では昨秋、今春と龍をテーマにしたライトアップを実施し、今秋が龍3部作の集大成という事です。
夜間特別拝観は20日~12月10日。受け付けは午後5時~同9時半。
問い合わせは高台寺(075・561・9966)まで。